みなさん、こんにちは!
お盆も明けて、通常通りの生活をお過ごしの方も多いのではないでしょうか(*'▽')
盛夏でかなりの暑さ……
コロナウイルスも心配ですが、熱中症なども含めて体調管理は十分にされてくださいネ!
さて、先週までは緊急避妊ピルについてお話してきました。
今週からは「低用量ピル」についてお話していきます。
聞いたことはあるし、気にはなるけど効果や副作用、値段が気になる、という方が多いのではないでしょうか。
まねとらがーるユーザーたちも気になっている人が多いと思いますので、ぜひチェックしてみてください^^
あなたの生理痛やPMS改善に繋がるかもしれませんよ!
低用量ピルって何?クスリ?ホルモン剤?
みなさん、低用量ピルの存在は知っているかと思いますが、実際にどんなもの?と言われて明確に答えられる方はどれぐらいいるでしょうか。
「ピルって、危なっかしい薬っぽいけど、本当に大丈夫なの?」
「ホルモン薬だから太るんだよね?」
「避妊のためだけのものでしょう?」
「ピルって、なんか卑猥なイメージ……」
上記は、日本女性に多く見られる「ピル」に対する反応です。
私たち日本人女性にとって、ピルはまだまだ馴染みのないクスリで、とっつきにくいダークな代物に捉えてしまいますよね。
でも、こんな風に感じるのも無理はありません。
ピルは最近になってようやく世に出回り始めたもので、海外から30年ほど遅れて日本に上陸したホルモン剤です。
海外、特に欧米諸国では若い世代からピルの服用は当たり前で、その知識や認識も日本とでは雲泥の差があります。
では、ピルにはどんな作用や効果があるのでしょうか。
女性のカラダとココロを整えるピル
ピルの認知されている作用、効果として最も知られているのが上記でも上がったような「避妊」についてでしょう。
ですが、ピルは避妊効果のほかに、女性の心身を整える様々な効果があります。
・避妊
・月経不順の改善
・過多月経の改善
・子宮内膜症などの改善
・月経前の不快症状であるPMS(月経前症候群)の改善
・その重症型であるPMDD(月経前不快気分障害)の改善
・ニキビ・肌荒れの改善
・多毛症の改善
・月経痛の緩和
・子宮体癌、卵巣癌、大腸癌のリスクを下げる効果
ピルにはこれらの効果があることもわかっています。
避妊目的だけでなく、治療目的として使用されることも多いものなのです。
また、一概に「ピル」といえども、様々な呼び方があります。
☑避妊ピル
☑経口避妊薬
☑低用量ピル
☑超低用量ピル
☑月経困難治療薬
などなどですが、最近では横文字でOC(オーシー)とかLEP(レップ)とも呼ばれています。
呼び名だけでこんなにあれば……そりゃややこしいですし、得体の知れない代物に見えても仕方ありません。
これら全部ひっくるめて「ピル」と総称しているので、よく分からなって当然ですよね。
ピルにはそれぞれ違いがあるの?
様々な呼び方があるピルですが、何がどう違うのでしょうか。
避妊薬、月経困難治療薬、低用量ピル……いろんな呼び方はあれど、実はピルは中身はどれも同じなのです。
ざっくりいってしまえば、
〇エストロゲン(卵胞ホルモン)
〇プロゲステロン(黄体ホルモン)
この2種類の女性ホルモンが合わさったホルモンの薬を「ピル」と呼びます。
毎日1錠ずつ24日間飲み続け、最後の4日間だけ休薬します。
この休薬期間の2~3日目より月経と同じ様な出血が起きます。
これはピルに含まれるホルモン作用が消失して起きるため、消退出血と呼ばれています。
かつては、21日間飲んで7日間休薬するピルが主流でしたが、24日間内服で4日間休薬タイプの方が、生理痛や内膜症の病態改善に有益だったという報告があり、現時点では4日間休薬タイプを勧める医師が多いです。
21錠タイプ、24錠タイプ、他にも連続して77日間や120日間服用し続けるタイプなどもあって、改善したい症状や目的に合わせてピルを選んでいくんですよ^^
ピルっていくら?保険が効かないって本当?
さて、効果や作用がわかったところで、次に気になるのがそのお値段!
避妊目的でピルを処方してもらう場合は病気ではないので自費診療となり、処方されるピルも全額自費となります。
診療所によりけりですが、だいたい最大6シート(6ヶ月分)まで処方可能です。
自費で1シートだいたい2000円前後ですね。
一方、生理痛や内膜症等に対するピルは「月経困難治療薬」という名前がついたピルで、保険適応(3割負担)となります。
診療所や病態にもよりけりですが、最大3シート(3ヶ月分)まで処方可能です。
日本では「ヤーズ」「ヤーズフレックス」「ジェミーナ」「フリウェル」が月経困難治療薬に該当します。
3割負担になって、こちらも1シートだいたい2000円前後です。
私は大阪人なので、値段はめちゃくちゃ気になります(笑)。
長期間、しかも毎日内服する薬ですもの、値段はきちんと把握しておきたいですよね。
だから、私の診察室では値段比較を知りたい患者さんのために一覧表を作っています。
価格を把握しておけば、ピルに対するハードルも少し下がると思うからです。
今週はピルについての基礎知識をお伝えしました^^
来週はピルの副作用や生理状態について、より詳しくお伝えしていきたいと思います!
皆さんにとって、少しでもピルが身近な存在になりますように。
それでは、ハッピーな週末をお過ごしください♪
大阪なんばクリニック/TEL:06-6648-8930
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