みなさん、こんにちは!
レディースクリニック・サンタクルス・ザ・ウメダの藤田由布です。
1月から、所属先が変わりました。
下記のプロフィール欄も変更しているので、よろしければぜひチェックしてみてくださいね。
さて、今週も引き続き「なかなか人に聞けない、アソコの悩み」を取り上げながら、解説していきます。
アソコについて悩んでいる女性はアナタだけではありません。しっかりチェックして解決策などを学んでおきましょう。
▶子宮頸がん記事も好評いただき、ありがとうございます!
「毎年3,000人が死ぬ病気、子宮頸がん①」
「毎年3,000人が死ぬ病気、子宮頸がん②」
心配しておきたい「おりもの」の種類
前回の記事でも、おりものは好ましいものではないですが
・女性のカラダを健やかに保つための役割を果たしている事
・病気や異変があった時のサイン
としてお話しました。
おりものは酸性なので酸っぱい臭いの時もありますが、基本的に正常なおりものは臭いはしません。
ですが、おりものが異様に強い臭いを放っているときや、いつもと違うおりものが出たときは要注意です。
異臭がする
おりものからドブ臭いような臭いや、生臭い臭いがしたときは性器や膣、子宮など婦人系に異変が起きている証拠です。
臭いを取ろうと洗い過ぎたりビデをしすぎて、余計に状態を悪化させてしまうことも珍しくありません。
性病や炎症、タンポンの取り忘れなど、何らかの病気や異変のサインでもありますので、異臭がしたら迷わずに病院へ行きましょう。
おりものの量がいつもより多いとき
腟炎や子宮頸管炎、子宮頸管ポリープがあると、おりものの量がいつもより多くなります。
炎症を起こしている場合は、おりものが濃い黄色になります。炎症を起こしていないなら、白っぽい色をしています。
うすいミルク状や淡い膿状だったり、茶色が混ざった泡状のおりもので痒みを伴う場合は、腟トリコモナス症のことがあります。
これは悪臭がすることがあり、抗生剤や腟錠での治療が必要です。
おりものが茶色っぽいとき
おりものに少量の血液が混じって時間が経過すると、茶色っぽい色になります。
子宮頸管炎、子宮頸管ポリープ、萎縮性膣炎などでみられます。
子宮頸がんや子宮体がんなどでも茶色のおりものが出る場合があります。
おりものに新鮮な色の血液が混じるとき
おりものに鮮血が混じるのは、出血しているところがどこかにあるからです。
外陰部や腟壁に炎症や外傷があるとき、子宮頸管に炎症やポリープや腫瘍があるとき、子宮の本体に異常があるとき、あらゆる原因が想定できます。
このように、おりものに臭いや変化を感じたらすぐに婦人科へかかりましょう。
早期に治療すればあっという間に回復することも多いのです。
アソコのケアの方法
女性であれば、日ごろからアソコの汚れや臭いなどのケアも気になるところではないでしょうか。
現代は、デリケートゾーン専用のケア用品もたくさん出ていますので、自分に合うものを選べばいいでしょう。
また、勘違いしている女性も多いのですが、アソコは「洗いすぎ」てもいけません。
ましてやごわごわのナイロンタオルを使うなんてことは厳禁です!
低刺激性の泡せっけんや、弱酸性のものがアソコの洗浄に向いています。
爪を立ててゴシゴシなんてこともNGですよ。
また、腟の奥の方まで洗う必要はありません。腟の中にいる善玉菌まで洗い流してしまうのが良くないからです。
よって、ビデのしすぎもNG。
生理中などはどうしてもムレや臭いが気になって過度にビデをしてしまう女性も少なくないのですが、洗いすぎが原因で雑菌が繁殖したり、善玉菌まで流してしまう原因になります。
そもそも生理中であっても自浄作用は働きますので、ビデはほどほどにしておきましょう。
アソコ洗浄のキーワードは「顔の洗浄と同じように」です。
すぐにでも始められるセルフケア
・おりものシートを長時間使用せず、こまめに通気性のよいシートに変える
・通気性のよい下着で過ごす
・おりもので下着が汚れたらやこまめに変える
・きついサイズの下着やデニムを履き続けない
・洗う際はデリケートゾーン専用ソープで優しく洗う
・膣や外陰部に過剰な摩擦や刺激を与えない
これらがアソコのセルフケアにオススメです。
更に、更年期世代になってくると腟の粘膜が薄くなってくるので、腟の中を洗いすぎるとヒリヒリして炎症を起こしやすくなります。
女性ホルモンが低くなってくると腟壁や外陰部の皮膚が萎縮して炎症を起こす事もあります。これを萎縮性膣炎と呼びます。
閉経後の多くの女性に見られる疾患ですが、外陰部が痛い、性器出血や性交痛があるといった症状があるといった場合は、お気軽に婦人科を御受診くださいね。
腟に潤いをもたらす膣錠やジェルなどもあります。
放置が一番NG!どんな小さな悩みでも迷わずに婦人科へ
いかがでしたか?
アソコで悩んでいる女性はアナタだけではありません。
「怖いから」「不安だから」「恥ずかしいから」などを理由にして良くない状態を放置してしまうとどんどん悪化して治療に時間がかかる場合も多くあります。
気になることや普段ちょっと悩ましいことでも、一人で悩まずに、婦人科医に相談してくださいね。
それでは再来週、またお会いしましょう(*^-^*)
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