皆さま、こんにちは!おいしい秋を堪能していますか?
年がら年中ダイエットに努めているヤノミです。
なぜにビールは季節を問わず、おいしいのか。
困ります。ほんとに。
さて、今回は2015年にオーストリアはウィーンにて開催された、女性クラウンたちによる国際シアターフェスティバルについてご紹介してまいります!
世界の平和を祈りつつ、Let’s do it!
ピエロ?道化師?奥深い「クラウン」の世界
2005年に小心ズを結成して、オリジナルの舞台作品を上演しはじめた当初、私はクラウンというものについてほとんど何も知りませんでした。
クラウンとは「道化師」です。
道化師とは「滑稽な芸などで人を楽しませる者」とされています。
日本では「ピエロ」のみが一般に知られており、この「クラウン」ということば自体があまり知られていません。
ちなみにピエロというのは、クラウンという大きなカテゴリーの中に含まれる一つのスタイルで、主にサーカスから生まれたキャラクターとされています。
初めてカナダのモントリオールで公演を行なった頃からずっと、小心ズは「ジャパニーズ・クラウン」として紹介されることが多く、私はそのことに疑問を抱くことはありませんでした。
観客を笑わせるコメディをやっているからね〜。
顔を白く塗っているからね〜。
セリフのない無言劇だしね〜。
おおむねそういうものを「クラウン」と呼ぶのだろう。
そんな程度に考えていました。
ザ・無知。
ザ・浅はか。
クラウンになろうとも思わずにクラウンと呼ばれていたこと自体が、まさに愚かな道化と言えるかもしれません。
ちなみに小学生の頃の私は、周囲から「ひょうきん者」と呼ばれていました。
最近あまり聞きませんよね、ひょうきん者って。
オープニングから大盛り上がりの女性クラウンフェスティバル
こんな風に、たまたま「クラウン」と呼ばれて、なんとなくそれを受け入れて活動してきた自分にとって、このウィーンでのフェスティバルの日々は目から鱗の連続でした。
何しろ世界中から一流のクラウンたちが集まり、それはそれは質の高い舞台を目の前で上演していくのです。
それも世界的にまだ珍しい、女性クラウンだけのフェスティバル。
プロデューサーもスタッフも女性ばかり、楽屋ももちろん女性だらけ。
10日間にわたって開催されたフェスティバルの最初の夜、オープニングナイトショーからいきなり16演目が上演され、私もミスしゃっくりとして短いショーを上演しました。
これはいわゆる「ショーケース」と呼ばれる予告編のようなもので、それぞれがコマーシャルのように数分の短い演目を次々と披露していきます。
観客の熱量はすさまじく、笑いに笑い、拍手喝采し、時にはスタンディング・オベーションよりも上位とされるストンピング(足を踏み鳴らして称賛を表すこと)によって、劇場はドカドカと揺れました。
ヨーロッパにおけるクラウンの地位の高さ、尊敬の高さを実感した夜でした。
フェスの予告編動画をご覧いただければ、少しだけ雰囲気が伝わるかもしれません。
【clownin trailer 2015】
暇さえあれば笑わせようとする!女性クラウンたちの突き抜けた明るさと実力
同じホテルに宿泊し、朝食をともにし、劇場でランチをともにし、オープニングナイトでは3つの楽屋を大人数でシェアし、終演後には劇場のバーで乾杯し、世界中の女性クラウンたちと過ごした10日間。
英語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語……、乱れ飛ぶ外国語!
クラウンたちはそりゃもう陽気でおしゃべりで、暇さえあればお互いを笑わせようとします。
国も人種も言語もキャリアも異なるけれど、それぞれのスタイルで「クラウン」として生きてきた見事な女性たち。
それはことばにはできないような、ひたすら圧倒的な体験でした。
ソロもいればデュオも、トリオもいます。
あるいはこのフェスのためだけに創られた特別なコラボ作品もありました。
現実とは思えないほど贅沢な、夢のような空間。
私は感激と謎の緊張と、興奮のあまり、どうしていいかわからないくらいだったのを覚えています。
さて、今週もお読みくださってありがとうございました。
クラウンについて、少しでも興味を持っていただけたならうれしいです。
でもクラウンっていったい何?と、きっとますます謎に思われたかもしれません。
そんなわけで次回へつづきます!
何しろ、私自身もまだよくわかっていないくらいですから。
しっかり食べて、いっぱい笑って、ちょっとくらいの失敗は蹴飛ばしていきましょう〜!
See you next week!
【イベント情報】
▶10月24日(土)18:00-
小心ズ 新作
「覆面のふたり」
@ 経堂 さばのゆ さばテレよりオンライン配信(アーカイブ2週間)
https://sabanoyu.oyucafe.net/tv