みなさん、こんにちは!
ついに9月に突入しましたね!
まだまだ暑い日が続きますが、残暑バテなどされていませんか(*^▽^*)
さて、3週に渡って低用量ピルについてお話してきました!
今週がシリーズ最終章です。
▶「低用量ピル」は、女性の味方です!①-ピルの基礎知識と費用-
▶「低用量ピル」は、女性の味方です!②-生理(痛)の仕組みとピルの大きなメリット-
気になる副作用や「ピルって太るんじゃないの?」「ピルってどんな種類や特徴があるの?」といった疑問を分かりやすくお話していきますね。
ピルは太る?答えはNO!
「ピルはコワイ!太る!」というイメージが、未だにはびこっています。
ピルは太るの?と聞かれたら答えはNO!です。
ピルで太るなんてことは決してありません。
また、ピルを飲んでいたら将来的に妊娠しにくい身体になるなんてことも全くのウソです。
むしろピルを内服していると、子宮と卵巣が良い状態で保てるので、将来的に妊娠しやすい身体になるんですよ^^
実際に、低用量ピルはずっと服用していれば、服用していなかった人に比べて、同じ30歳になったときに卵子の状態、卵巣の機能がいい状態の人が多いのです。
私がお会いしたマネトラガール運営事務局のスタッフも、中学生から生理痛が重く、量も多く、またニキビにも酷く悩まされていたそうです。
激しいスポーツをしていた彼女は、生理間際に靭帯を切るなどのケガやパフォーマンスを上げられない辛さもあったよう。
実は彼女は子宮内膜症だったようで、大学時代にピルに出会って劇的に人生が改善したと言っていました。
子宮内膜症やチョコレート嚢胞などがあり「将来妊娠しにくいかも」と医者に言われていた彼女。
大学時代からピルを飲み始め、結婚生活で妊娠を望むまでピルの服用を7年ほど続けていました。
そして妊娠を望むと同時にピルを辞めた3か月後、彼女は妊娠して元気なお子さんを出産しました^^
彼女はほんの一例ですが、このように長期間にわたりピルを内服しても全く問題ありませんし、むしろ早くからピルで子宮と卵巣を労ってあげる方が、後々にとっても良いのです。
注意すべき副作用は「血栓症」
さて、ピルを服用する際に一番気をつけたいのは「血栓症」です。
血管に血のかたまり(血栓)が詰まる病態のことを血栓症といいます。
ピルを内服している1万人の女性のうち、3~9人の割合で血栓症のリスクがあると言われています。
血栓症のリスクが上がる要因として、下記が挙げられます。
☑高血圧
☑喫煙者
☑肥満
血栓症は、例えば足の付け根の大きな血管が詰まると、足が腫れて痛くなり、ふくらはぎが赤くなるという症状が出現します。
詰まる場所が胸だと、激しい胸の痛み、脳血管だと舌のもつれといった重篤な症状も可能性としてはゼロではありません。
私のクリニックでは、ピルを内服している女性には、少しでも不安があればすぐに連絡して下さいとお伝えしています。
ピルを飲んでせっかく生理が楽になって生活の質が向上したのですから、ピルに対する不安もしっかり払拭して安心してほしいからです!
ピルとがんの関係
ピルはホルモン剤なので、乳がんの発症リスクを増加させる可能性が考えられています。
一方、子宮体がん、卵巣がん、大腸がんなどの発症リスクを低下させることも示されています。
乳がんは、ピルを内服するしないに関わらず、日本人女性は11人に1人の割合で発症すると言われています。
ピルを内服していない人でも、乳がんの定期検診は大事ですよ!
血栓症や乳がんのリスクは少なからずありますが、きちんとリスク要因を知っておけばむやみに怖がる必要はありません。
知っておきたいピルの種類と特長
ピルには様々な種類があります。
そして、それぞれに作用や特徴があります。
下記の表が表すように、ピルは女性の身体により合うように改良と副作用の改善を重ねた歴史があります。
世代をおうごとに副作用が軽減されて改良されてきたのです。
ちなみに、この表にあるピルの製品名が日本で認可されているピルです。
この表しかり、スマホアプリなどにも、ピルの内服をサポートしてくれるツールは色々とあります。
もちろん、処方の際は医師からもピルをうまく内服するコツや注意点などの説明があります。
日本で認可されていないピルがネットで激安価格で販売されているのをよく見かけますが、中には海外で重大事故にあったピルも混じっていることがあります。
独自で判断せず、不安な場合は、必ずかかりつけの婦人科医にお尋ねください。
ピルについて分からないことがあれば、なんでも聞いてくださいね^^
生理はガマンからコントロールする時代へ
若い女性が生理痛をガマン・放置して、いつの間にか重症な子宮内膜症を発症しているという症例を多くみかけます。
毎月のように生理痛に悩まされ、イブやバファリンのような市販の鎮痛薬でなんとか凌いでいるという女性の皆さま、痛み止め薬だけでは根本的な解決は何も出来ていないことに気が付きましょう。
生理の量(回数)を減らし、期間も短くして子宮の負荷を減らしてあげると、いろんな病気も防げるのです。
現代女性の10分の1が子宮内膜症にかかってしまう昨今、今のうちに月経量をきちんとコントロールしておかないと、将来的に不妊症や卵巣癌のリスクを抱えることになります。
それに、みんな思っていると思いますが、生理って毎月厄介なものです^^;
せっかくの温泉旅行、浴衣を着る時、彼氏とお泊まりデート、大事な試験の日にドッキングなんて事、皆さん一度や二度必ず経験がありますよね。
現代女性は、昔に比べて出産回数が減り、月経の回数が増えています。
月経に邪魔されず、自分らしく生きる。
働く(忙しい)女性が増えた今、ツライ月経と上手に付き合う選択肢も考えてみませんか^^
ピルを闇雲に怖がったり、間違った知識で遠ざけてしまうのはあまりにも勿体ないことです。
副作用やリスクを確認し、自分に合ったピルを内服して、内膜症や不妊症も今のうちに撃退しておきましょう!
3週に渡ってピルについてお話してきましたが、少しはピルに対しての不安やハードルが下がりましたでしょうか。
次週は「聞くに聞けないアソコのお悩み」にフィーチャーしていきたいと思います!
それではみなさん、ハッピーな週末をお過ごしください♪
大阪なんばクリニック/TEL:06-6648-8930
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