みなさん、こんにちは!
お盆を満喫していらっしゃるでしょうか(*'▽')
いつもの日常の方も、お休みの方も、体調管理は十分にされてくださいネ!
さて、先週に引き続き今週も「緊急避妊ピル」についてお話していきます。
先週はピルの効果や費用などについてお話していますので、気になる方は読んでみてください。
緊急避妊ピルに副作用はあるの?
緊急避妊ピルの副作用は、主に吐き気や嘔吐、頭痛などがおこる場合があります。
一時的なものですが、心配な時は、吐き気止めを一緒に処方してもらいましょう。
緊急避妊ピルの服用後2時間以内に吐いてしまった場合は、かならず医師に相談して下さい。
避妊効果が薄れてしまう場合があるからです。
ピル服用後2時間を経過してからであれば大丈夫です。
胎児奇形の原因になったりしない?
緊急避妊薬は、胎児奇形や、将来の不妊の原因にはなりません。
また、服用後に避妊のない性行為をすれば、妊娠の可能性はあります。
緊急避妊ピルの服用後、避妊の成功が確認できるまで、コンドームを使うなどの避妊法をちゃんと行って下さい。
避妊に失敗したまま放置し、望まない妊娠が成立してしまうと、中絶手術をせねばなりません。
中絶手術も手術後に感染が起こったり、子宮を傷つけて子宮穿刺や腹膜炎などを起こさなければ、将来の妊娠に影響ありません。
とはいえ、やは妊娠中絶の手術は、子宮や母体にどうしても負担をかけてしまうものです。
手術がきちんと終われば子宮も元の状態に戻ります。
ただし、中絶手術の精神的なストレスからホルモンバランスが乱れたりして、卵巣機能に異常が出る可能性は否定できません。
なお、服薬による中絶をおこなう方法は大量出血等の危険性があるため日本では許可されておりません。
日常の避妊方法を再検討しよう!
緊急避妊ピルで妊娠を回避できた!の次は、経口避妊薬を服用するようお勧めします。
経口避妊薬(低用量ピル、避妊ピル、OCとも呼ばれる)は女性側が優先して出来る、より確実な避妊方法です。
経口避妊薬は正しく服用していれば、ほぼ100%の避妊効果を継続します。
日本で認可されている経口避妊薬には
〇マーベロン(ファボワール)
〇トリキュラー
〇シンフェーズ
〇ラベルフィーユ
〇アンジュ
などがあります。
また、月経困難治療薬(保健適応)は
〇ヤーズ
〇ヤーズフレックス
〇ジェミーナ
〇フリウェル
があります。
経口避妊薬も月経困難治療薬も、呼び名は違えど全て低用量ピルです。
どれも作用機序は同じですよ、それもそのはず!
中身が同じですから^^
ただし、ピルは性感染症の予防にはなりませんし、子宮頸がんの予防にもなりません。
定期的な子宮頸がん検診は大変重要です。
過去2年以内に子宮頸がん検査をしていない人は、婦人科で「頸がん検査していないです!」とご相談くださいね。
パートナーが避妊に協力してくれない……という時は?
さて、緊急避妊ピルや経口避妊ピルはもとより、コンドームなども含めて「避妊」はとても重要な事項です。
とくに女性にとっては「望まない妊娠」を避けるためにも必要不可欠なこと。
それをパートナーがないがしろにしたら……?
まず、そんなポンコツ野郎は捨ててしまいましょう。
大事なことは、イヤなのに性的なことをむりやりしたり、避妊に協力しないことは「暴力」ということなのです。
我慢しなくてよいのです。
交際していても上記のような場合、しかるべき専門機関や民間団体にいつでも相談できます。
レイプなど、性暴力の被害にあった場合
もし性暴力被害にあったら、SACHICO(サチコ)(*1)のホットライン(072-330-0799)にお電話して下さい。
このSACHICOという団体は、性暴力にあって間もない(7日以内)女性へ総合的支援を提供しています。
性暴力救援センター・大阪SACHICO
sachicoosaka.wixsite.com
「性暴力救援センター・大阪 SACHICOのSACHICO」は、「Sexual Assault Crisis Healing Intervention Center Osaska 」の頭文字をとって名付け、直訳すると「性・暴力・危機・治療的介入センター 大阪」を表しています。
性暴力やレイプによるものは、緊急避妊薬の公費援助が受けられる場合があります。
1人では不安という女性も、安心して下さい。
うちの婦人科にいらっしゃい。飛び込みでも大丈夫です。
性病をうつされていないか、しっかり避妊できるような対処、これらの大事な支援を受けられるよう、全力で支援いたします。
どんな形であってもあなたの同意なしに、性的に接触することは性暴力です。
また、たとえ接触がなくても、性的な言葉や行動であなたの存在をおびやかすような行為は、性暴力です。
いいですか。
あなたにどんなことが起こったとしても、あなたが悪いのではないこと、あなたの責任ではありません。
避妊は女性の当然の権利なのですから。
世界保健機構(WHO)は、こう断言しています。
「緊急避妊ピルは、服用できない医学上の病態はなく、服用できない年齢もない」と。
また、ちゃんと緊急避妊ピルの安全性を明言しており、以下のように勧告しています(2018年)。
「意図しない妊娠のリスクを抱えたすべての女性および少女には、緊急避妊にアクセスする権利があり、緊急避妊の複数の手段は国内のあらゆる家族計画プログラムに常に含まれねばならない」。
全ての女性には避妊する権利があり、避妊ピルは私たち全ての女性が簡単にアクセスできるべきものなのです。
初めてだからちょっと不安だなぁ、、、と感じるのは当然のことですので、婦人科では対面でちゃんと説明致します。
どうぞ安心してお気軽に婦人科をお訪ねくださいね。
さて、少し重いお話もさせていただきましたが、女性にとって重要なことだということ、忘れないでくださいね^^
今週はここまで。
来週は上記でも説明した経口避妊薬、低用量ピルについてお話していきます!
ハッピーな週末をお過ごしください♪
大阪なんばクリニック/TEL:06-6648-8930
大阪市中央区難波5-1-60 なんばスカイオ 9F