ユウコが旅する世界の教育あれこれvol4.~スウェーデン編①~

ユウコが旅する世界の教育あれこれ

こんにちは。「ことばのき」代表の西 悠子です。

「ユウコの旅する世界の教育事情アレコレ」もVol4となりました!
いつもお読みいただきありがとうございます。

「世界を旅しているみたい!」とか、「知らないことがたくさんで新鮮!」とか嬉しいお言葉をいただき。私もテンション上がります~~~!!

今回初めて読んでいただく方もいらっしゃると思います。

この連載では、元CAや海外ボランティアで世界を飛び回っていた私ユウコの経験を活かし、これまでの行く先々で見てきた、各国のオモシロイ風習や日本とは違う学びの風景に焦点をあててゆる~~~く(ここ大事!)お伝えしています!

今までのシリーズもぜひ、ご覧ください!

Vol1はイタリアVol2はタイVol3はベネズエラについて書いています♪

さて、Vol4は少しこれまでとは違い、今、海外に住んでいる日本人にオンラインインタビューを行って現地の教育事情やアレコレを取材してみました!

Vol4は3回連載で、北欧スウェーデンについてご紹介したいと思います。きれいな写真も多いので、ぜひ、旅行した気分になって楽しんでもらえたらと思います♪

スウェーデンからこんにちは!現地在住日本人 エマ・アンデションさん

エマ・アンデションさん


ゆうこ

今回はインタビューを引き受けていただきありがとうございます!これから3回にわたって北欧の国スウェーデンについて色々聞かせてください。
まず、エマさんは福岡県のご出身ですが、どのようなきっかけでスウェーデンに住むようになったのですか?


エマさん

このようなインタビューの機会をありがとうございます!
最初のきっかけは、2000年に福岡県の人材育成事業で海外研修先の一つだったスウェーデンを訪れたことです。研修先の Göteborg (ヨーテボリ)大学を訪問した際に、私たち研修生のホスト役で、当時在学生だった現在の夫と出会いました。
以降、日本とスウェーデンの移住を繰り返し、スウェーデン滞在はトータルで12年ほどになります。


ゆうこ

12年もスウェーデンに住んでいるなんてすごいですね!現在は、ご結婚されてどのような生活をされているのですか?


▲自然豊かな環境のスウェーデンで、春から秋にかけて沢山目にするのがキャンピングカー。大人にもある夏休み!


エマさん

現在は、夫、私、娘(9歳)、息子(7歳)の4人家族で、スウェーデンの田舎で暮らしています。娘は日本で出産し、息子はスウェーデンで出産しました。息子を出産する前後の期間は、私自身がホームシックになってしまい本当に大変な時期だったのですが、育児生活そのものは、今考えてみても、とにかくずっとゆったりとした、楽な生活を送っていますね。
写真はキャンピングカーでの旅先のもので、車中にて気軽にフィーカです。スウェーデン語のフィーカ(Fika)とは、お茶タイムのことなのですが、職場でも自宅でも、そして外出先でも、フィーカはスウェーデン人にとって、毎日の生活に欠かせない重要な役割を持っています。


▲こちらがスウェーデン式、「バニラソースを泳ぐアップルパイ」!私達日本人に馴染みのあるアメリカン・アップルパイのようなパイ生地ではなく、素朴なリンゴの焼きケーキといった感じです。たっぷりのバニラソースで頂きますが、これが、最高においしいんです!

北欧スウェーデンってどんな国?どんな人?


▲Göta kanal (ヨータ キャナル)。スウェーデンと言えば運河です。デンマークのレゴランドにも展示紹介されています。ヴェネーン湖とバルト海を結ぶこの運河は、全長190 km、閘門(こうもん)の数は58基で、写真はその内の一つ、Hajstorp. 閘門で水が水平になるまで水位を調整することで、船が高低差のある運河を進んでいくことができます。


ゆうこ

スウェーデンというとIKEAやH&Mなどとてもおしゃれで、独創的な印象です。高福祉国家で合理的な国という、とてもいいイメージを私自身もっています。実際のところ、スウェーデン人はどんな国民性ですか?日本人と違うところ、似ているところなど教えてください!


エマさん

スウェーデン人は、実用性や効率性、デザインを重視するという点が特徴としてよく知られています。「デザイン王国」とも呼ばれるスウェーデンには、実際に機能美あふれる家具や日用品がたくさんありますね
それに加えて私が日常的に感じているのは、とにかくスウェーデン人は若い頃から「自立心がしっかりと養われている」ということです。


ゆうこ

「自立心」!それ、とても気になります。自立心を育てたいと思っても具体的にどのように教育するべきか明確な答えが見つかりづらいので、ぜひ、どのような教育をしているのか教えてほしいです。

「自立心」をそだてるスウェーデンの教育


▲スウェーデン王立工科大学 (KTH)(引用元:東北大学グローバルキャンパスサポーター(GCS))


エマさん

私が最初にスウェーデン第二の都市・ヨーテボリに住んだ時、大学生の夫や友人たちの生活を聞いて驚いたことを覚えています。と言うのも、大学進学を機に実家を出て、一人でアパート暮らしを始めるのは日本でも同じなのですが、日本と違って彼らは、親から一切の援助なしに自分の生計を立てているからでした。


ゆうこ

すべての学生が親からの援助が一切なくて生計を立てられているってすごいですね!アルバイトなどをたくさんしていて、大変な生活を送っているとか?


エマさん

いいえ。スウェーデンはそもそも学費が無料なんです。あとは、家賃を含めた生活費や教材費さえあればなんとかやっていけます。その費用に関しては、“国からの給付金”と“非常に低金利でかつ条件の良い奨学金”があるので、その二つでまかなっていけるのです。
当時の私にとって、18・19歳そこらで親からの援助を受けずに文字通り自分で暮らしている彼らの姿は、自立した立派な大人に見えました。


ゆうこ

18歳で完全に独立か~!すごいですね。私も自分の子にはできることならそうしたいと思いますね。


エマさん

実際、スウェーデンでは18歳から大人として認められています。そして、進学を希望する者にとってはまだ収入がないのは当然のこととして捉えられています。個人の経済状況に関わらず、誰もが進学できるための国の制度は、スウェーデン人の自立の最初の一歩をしっかりと後押ししていると思います。


ゆうこ

さすが高福祉国家!教育まで国の支援がしっかりと行き届いていて、それが人としての自立を後押ししているという事なのですね!素晴らしいです。育児中の母としては、小さな子どもの教育に関しても気になります。
エマさんも子育てをしていて、日本とスウェーデンの違いを感じることはありますか?

子どもは「国の資産」



エマさん

はい!日本とスウェーデンの違いは、特に子どもや育児に対する考え方によく表れていると思います。日本は、子どものいる家庭にあまり優しいとは言えない印象ですが、それに対して、スウェーデンでは「子どもこそ国の資産」とばかりに社会全体で大切に扱います


ゆうこ

子どもが国の資産だなんて、なんて素敵な考え方なんでしょう!


エマさん

ほんとにそう感じます。子どもの人権は何よりも優先して守られ、そのために、保護者への子育て支援の制度も様々なものがあります。家庭に何かしら問題のある場合は、子どもの人権を考えて、行政が各機関のプロを通してしっかりと親子の間に介入して、手助けをする仕組みになっています


ゆうこ

日本の児童相談所のようなものが、よりしっかりと機能しているという事なんですね。


エマさん

そうですね。しかし、国がしっかりと介入できるというところが日本とは違うのかもしれません。また、日本では子どもが親の所有物であるかのような認識がまだ根強く残っているような印象なのですが、スウェーデンでは、法律にも明記されている「子どもの人権遵守の責任」を親に預けてしまうのではなく、しっかりと国が果たしていくわけです。


ゆうこ

なるほど~。日本では児童相談所がなかなか介入できなくて、大きな問題に発展するケースもあるし……そこは、社会全体で意識を変えていく必要があるのかもしれないなと思いました。


エマさん

はい!そして、こういった子どもを手厚く保護する制度こそが、スウェーデン人の自立に大きく貢献しているんじゃないかなと、私は思っています。
つまり、人間が色々な意味での危害を出来るだけ受けずに健やかに育つと、成人する頃には少なくとも精神的に誰もが一人で立てるようになっている……といった印象を受けます。


ゆうこ

社会全体で子どもを育てるという意識がしっかりと定着することで「自立心を育てる」ことにもつながるという事ですね。
日本でも最近は、ようやく子ども手当の支給や幼児教育の無償化などが始まりましたが、まだ始まったばかり……これから浸透して、そのような意識が定着していくといいなあと思いました!


▲10km先の祖父母の家まで、森の道を約3時間かけてサイクリング。途中、木の下でお弁当を広げてランチ。車なら車道を10分で着く距離でも、森の中を道草を食いながら、フィーカも挟みつつ子どものペースで進むと、3時間の道中に毎回新たな発見があります。

聞けば聞くほど、知りたいことがたくさん出てくるスウェーデンの教育事情!日本と比較してみることで、何がよくて何が足りないのかなど、見えてくることがある気がします。

次回は引き続き国の教育事情も含め、母として参考になるような「スウェーデンの子育て方法」についてのインタビューを掲載します。お楽しみに!

おまけ


▲手作りのワッフルでフィーカ。自家製の苺ジャムと、夏に自分達で採ったブルーベリーのジャムを添えて、いただきます!

スウェーデンのヴィンテージ食器の代表作の一つ、Mon Amieのプレートとコーヒーカップは、義母の母親の代から使われていたものだそうです!カトラリーも代々継いだ古いもので、家族の歴史を感じます。

ことばのき
国語専門幼児教室「ことばのき
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体験授業:1回500円